
―Collaboration
Episode4
ガン=カタ風なTMG戦
クロラは後ろから這うような艶めかしい手付きで腰に据えていた一物を手に取り、自らの頬の横にぴたりと付けて魅せびらかせる。黒光りする銃身に艶やかな魔法陣が浮かび上がってフォトンを吸収し装填が行われる、双機銃『ノクスシャリオ』。
常と変わらずいけ好かない嘲笑を湛えるクロラに相対するのは、同じく双機銃を扱うリヴィス。
赤い髪が一陣の風に戦ぎ、決意と共に両手を開く。背負ったパーツが青い光を伴い起動し、システムコールと同時にパーツを繋ぐ輪がふわりと消滅し次々と合成、パーツは積み重なり一つ、いや二つの銃に変形し掌に収まった。銃口を向け構えるリヴィス。
「あんたとは、一度やり合わなきゃ済まない気がしてたんだよ」
双機銃『ミストールオービット』。集結したパーツがフォトンを吸い始めている。
対峙しているクロラは口角をゆるりと持ち上げ、ねっとりとした眼つきで照準の先をリヴィスに合わせて高く笑う。
「そう? 血気盛んなのは可愛いことだと思うよ。それもそれで愛せそうだ」
双方の銃声。轟いて大陸中の磁雷針が揺れた。
ウィンディラが逃げ出す。
沈黙ののち、どちらともなく呟いた。
「やろうか」
走り迫るリヴィス。
クロラ、身構えながら近付きリヴィスの行動を確認、牽制の銃弾を先に撃つ動作を見て跳躍して射線を躱し、鋭く踵を落とす。
その所作に気付いていたリヴィス身を翻して左手の銃を頭に向ける、クロラ右腕を上げてその射線を彼の腕ごと逸らし銃弾が空へ、
そして翻って片手で腹に二発撃ちこむがそれより先にリヴィスがクロラの背を転がっていて不発、
背中合わせの状態から咄嗟に互いが銃口を向け合うが互いにその腕を逸らさせ不発、もう片方の銃を向けるが同じく互いに翻って腕を絡め射線は真横へ、再び背中合わせになったクロラが踵に体重を乗せ垂直回し蹴りを試みるがその近さから胴に巻き付く脚をリヴィスが掴み、遠心力に従って放りなげながら左手の銃を頭に向け弾丸を放つ、クロラそれを向けていた銃弾で相殺しもう片手からの弾はかわせまいと撃つも既にクロラの中心はリヴィスの手から離れている、身を逸らせ回避して天に放り投げていた銃を受け取るリヴィス、転がり着地したクロラが低い体勢からスタンダードに二発鳴らすが鮮やかなバック転により回避、追い打ちを放つが見事な角度で側転を開始したリヴィスの蹴りが迫ってステップを余儀なくされる、その脇腹を撃ち抜かんと見据えた銃弾をクロラが側転によって回避、ついでとばかりに弾をばら撒いたのをリヴィス身を低くする。
その体勢から地に手を突いて跳ね飛び回転しながら上空より弾丸を落とす、クロラ即座に身を落とし逆立ちし、靴底の側面に撒かれた弾を打ち当て回転と共に弾き飛ばして突いた手で地を蹴りリヴィスに銃声で唸り反撃する。
リヴィスオービットの側面でそれを弾き、撃ち返す。クロラは地を転がって躱す。
距離が発生する二人。
「そんなもん?」
「まさか!」
フレンドのリヴィス君をお借りしました。いつも仲良くしてくださりありがとうございます!
気持ちガン=カタっぽいTMG同士の戦闘がやってみたくなったんです……。